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オンボーディングについて聞いてみた!

「その人が思う『なりたい人物像』に近づけることを意識してオンボーディングをしています。」

そう話すのは、クロジカスケジュール管理クロジカ請求管理を扱うSaaS事業部でセールスイネーブルメント責任者をする田村さん。

今回はメンバー育成を担当する田村さんに、セールスメンバーが新しく入社した際のオンボーディングの流れや、当社のオンボーディングの特徴についてお話を聞きました。

オンボーディングの期間​​とゴール

── オンボーディングの期間はおおよそどのくらいで想定しているのでしょうか?

人によってまちまちですが、大体3〜6ヶ月くらいです。しかし、これはあくまで目安です。

前提として、オンボーディングをする上でチームとして意識しているのが「その人に合わせた成長環境を提供すること」です。もちろんある程度マニュアルはありますが、全てのメンバーが同じメニュー・同じ期間でオンボーディングが完了ということはありません。

── オンボーディングでは、新しく入社したメンバーがどのような状態になることを目指しているのでしょうか?

フィールドセールスは少なくとも100名規模の企業様を1人で対応できるようなレベルを目指していきます。インサイドセールスでも同じように、ただ架電するだけではなく、PDCAをしっかり回すことができ、会社のバリューに合わせて顧客志向で仕事ができる状態を目指しています。

その他にも、会社のバリューの浸透まで含めてオンボーディングと考えています。

── フィールドセールスでは、オンボーディングのゴールは、100人の顧客に1人で対応できる状態でしょうか?

人数は一つの目安ではありますが、大事なのは人数というより、お客様の課題を解決できるセールスになれるかどうかだと考えています。お客様が自分自身で気づいていない潜在的な課題までヒアリングできた上で、課題を解消できるようなセールスができる状態になることをゴールにしています。

インサイドセールスは、案件数と1案件における受注MRR(月次経常収益)を高めるのが目標なので、アウトバウンド・インバウンド問わず、しっかりと商談や受注まで引き上げられる能力があるかを確認しています。

3~6カ月という期間で、会社のバリューや方針を理解して意識し、チームに馴染んでいくことも含めてオンボーディングのゴールだと考えています。

オンボーディングの流れ

── 最初の1カ月時点ではどのような状態を目指していますか?

まず、1カ月目に目指すのは会社に慣れることですね。当社のビジョンやミッションの解像度を上げつつ、更にプロダクトの本質的な価値まで理解を深めてもらいます。そしてフィールドセールスやインサイドセールスとしてのロープレをしながら、実務ができるレベルに持っていくようにしています。そこから商談のレベルアップを目的として、2、3ヶ月かけてブラッシュアップしていく流れです。

── プロダクトの説明やロープレは田村さんがされているのでしょうか?

プロダクトの説明はメンバーに任せることも多いですが、ロープレや1on1は私が担当しています。

他の企業様のオンボーディング方法の知見が深い訳ではないですが、オンボーディングでのコミュニケーションの密度は当社が圧倒的に多いと思います。会社に慣れることであったり、人間関係を構築するに当たって一番大事なのは、コミュニケーションだと思うからです。

── ロープレをはじめ、さまざまな施策をされていますが、他にオンボーディングで取り組まれていることはありますか?

他のメンバーの商談の録画・録音をみてもらったり、他社のプロダクトのデモ体験、他社プロダクトとの機能性の比較などを行っています。時には、自社プロダクトへの理解を深めてもらうために、私が用意した質問事項に答えてもらったりもしています。ですが、やはりロープレが一番多く、毎日1人1時間ずつ行っています。

あとは商談への同席ですね。商談に同席してもらいながら顧客や製品への理解を深めてもらい、並行してロープレも行います。その後、初めて商談をしてもらいます。最初は必ず私が同席して、起承転結の「起」の部分くらいまでは新メンバーにやってもらってます。このように段階を踏んで進めています。

── 初の商談では、皆さん上手に喋れるのでしょうか?

逆に皆さん喋りたがる傾向にありますが、本当は喋ったらダメでして(笑)。良い商品であればたくさん話して勧めたくなる気持ちは分かりますが、喋り続けて製品を押し付けるのではなくて、質問しながらお客様のニーズを探っていくことが重要なんですよね。そのために、ヒアリング力を高めていく必要があります。

基本的にセールスはお客様の課題を解決することが役割です。お客様の課題や悩み事を解消することが重要なので、課題の解決方法が弊社のプロダクトでは合わないと思ったら他社様のプロダクトをお勧めできるぐらいのマインドを持っておいた方が良いです(笑)。

担当領域や個人目標は、どうやって決まるの?

── フィールドセールスやインサイドセールスなどの担当領域はどのように決まるのでしょうか?

入社する時点で決めるわけではないです。現在、チームとして目指しているのは、一人ひとり担当領域はありつつも、全員がインサイドもフィールドも対応できるスキルを身につける事です。ですので領域を限定せずにオンボーディングを進めるようにしています。

担当領域については、本人がどこをやりたいかを意思確認してから決めます。やりたいと言うからには責任を持ってやり切ることを前提として、業務を任せるようにしています。あとは適性もしっかりと見ますね。適正をしっかりと見極めていかないと成果が出ないからです。

インサイドよりもフィールドの方が花形なイメージがありますが、どちらが上とか下とかなくてどちらも重要な役割です。本人のやりたいことと適性、そして本人が楽しいという気持ちがマッチするところを見つけて、適切なポジション(夢中になってもらえるポジション、環境)を提供するのが自分たちの役割です。

── 確かに、適性の合う仕事だと成果も伸ばしやすいですもんね。ちなみにインサイドセールスとフィールドセールスの適性とは、どのようなものでしょうか?

定量的なものがあるわけではないのですが、特にアウトバウンド架電などはゆっくり話す方よりも、少しせっかちな方が向いてるように思います。インサイドセールスは定量的な目標値を設定して、検証の回転を早くする必要があります。電話対応しながら、しっかりとロジックを組み合わせて、仮説検証とPDCAを早く回して行ける人が向いていると思います。

フィールドセールスの適性については、チームメンバーも一様に言っているのが「頭の回転が早くないとできない」ということです。私も商談の時は常に頭を使っているので、それはよく分かります。会話の組み立てを考えながら商談を進めないといけないですからね。3手、4手ぐらい先の会話まで予測して、商談の組み立てができる人の方がフィールドセールスは向いていると思います。

── 次に、個人の目標はいつどのように決まりますか?

遅くても大体1カ月目で目標を立てることが多いですね。1ヶ月くらい経ったら、来月の目標を立てるようにしています。そこから少しずつ、予算に合わせた目標に切り替えてチームで予算達成できるような行動目標や成果目標を立てていくイメージです。そのため、入社後すぐの目標と半年後の目標が同じになることは少ないです。

オンボーディングで意識していること

── 田村さんご自身がオンボーディングの時に意識していることを教えてください。

一番は楽しく働いてもらいたいと思っています。仕事なので辛いこともあるとは思いますが、そのなかで楽しみを見つけてもらいたいと思っています。そして、その人が思う「なりたい人物像」に近づけることを意識してオンボーディングしています。上から目線になりたくないので、本人と一緒に行動したり考えたりすることを意識しています。

また、まずは肯定することを意識してます。努力している点や成果が伸びている点は賞賛してから、改善点を一緒に考えて進めていくようにすることが非常に重要だと感じてます。否定から入ってしまうと、アドバイスではなく強要になってしまい、オンボーディングではなくなってしまいます。ですので良いところは伝えつつ、「こうしなさい」ではなく「こうしたらいいんじゃない?どう思う?」と言って、その人の引き出しを増やしていくことを意識しています。

​​── 業界未経験からSaaSセールスにチャレンジしたいと思っている人へ、何かメッセージをください。

私自身、入社した当時は無形商材を取り扱うのは初めてでした。入社した当時は製品の案内は全くできてませんでしたし、全然話せませんでした(笑)。SaaSセールスやIT業界は知識が幅広くてハードルが高いとか思われがちですが、そんな心配は全く必要ありません。知識は勉強すれば良いだけですからね。

1番大事なのは姿勢、どれだけSaaSセールスに真剣に取り組みたいかですね。ちゃんと努力できる覚悟があるかどうかが重要になってきます。「なんとなくかっこいいから」という理由で入ってくる場所ではないと思います。SaaSはまだまだベンチャー企業が多い業界です。やり切る覚悟がないと負けてしまうので、中途半端な気持ちであればやめておいた方がいいと思います。

ただ、これまでの過去に執着せず、新たに挑戦することを選択してくださったメンバーに対しては、私たちは成長環境を全力で提供しますし、全力で応援します。

── メンバーが新しい挑戦の場所としてTOWNを選んでくれているからこそ、一人ひとりの意思に基づいて、成長環境を提供しているのですね。本日はありがとうございました。

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島津 由
TOWN株式会社で広報をやっています。「TOWNの魅力を伝えたい!」と日々奮闘中。

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