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【資金調達・上場】メンバーの疑問に回答

「調達した資金は何に使うの?」

「どんな条件が揃うと上場できるの?」

社内メンバーに対して『資金調達と上場について気になること』をテーマにアンケートをとりました。 その結果をもとに、代表取締役の永井さんと取締役 兼 管理部長の金子さんにインタビューをしました。

イントロダクション

── 本日はお時間いただきありがとうございます。社内メンバーにご回答いただいたアンケートの結果をもとに、お二人にご質問していきたいと思います。

永井・金子:よろしくお願いします。

──  まず簡単にアンケートの概要をご説明すると、資金調達と上場についての5問の質問に26名の社内メンバーが答えてくれました。

それでは早速、問1から順番に回答結果を見つつ、お二人にご質問していきたいと思います。

【問1】資金調達について気になること 回答結果

<アンケート結果>
1位:調達した資金は何に使うのか(50%,13名)
2位:資金調達によって社員にはどのような影響があるのか(19.2%,5名)
3位:調達先が毎回違うが、それぞれどのような位置付けなのか(15.4%,4名)

資金は何に使うの?

── 「調達資金は何に使うのか」を選んだ方がちょうど半数と、圧倒的に多いですね。確かに気になります。永井さん、こちらのご質問にお答えいただけますか?

永井:資金調達の用途は人への投資です。TOWNのビジネスモデルは大きな仕入れや設備投資があるとか、そのようなものではなく、事業のほとんど全てが人で成り立っている点が特徴です。なので資金調達をした投資先は全て人です。

具体的な数字は「5ヶ年事業計画」としてメンバーに公開しています。今期についてはすごく大きな金額が動くので、見てもらうと面白いと思います。

社員にはどのような影響があるの?

── 2番目に多かった質問は「資金調達によって社員にはどのような影響があるのか」でした。

永井:先ほどの回答にも通じますが、人へ投資することによってメンバーが増えます。具体的に目標としているのは、今期メンバー数が70名以上になることです。

メンバーが増えることで、例えば今まで人が足りなくてできなかったことができたり、新しく挑戦できることが増えます。組織が大きくなることの醍醐味かなと思います。

最初に僕らが起業した時はメンバーが数名で、やりたいこともできなくて、やれることが限られていました。しかし今はこれだけメンバーが集まってくれて、やりたいことが本当にできている実感があります。皆さんにもそういったことを実感して欲しいです。

調達先ごとに評価されるポイントって?

── 「調達先が毎回違うが、それぞれどのような位置付けなのか」が3番目でした。

TOWNは今まで3度の資金調達を実施しています。1回目がモバイル・インターネットキャピタル様から、2回目が日本政策金融公庫様から、3回目が今回の三井住友銀行様からの調達です。
調達先がベンチャーキャピタル(以下、VC)、政府系金融機関、民間の銀行とそれぞれ異なります。
私はこれらの単語を聞くだけで難しく感じてしまいます‥。金子さん、私にもわかるように教えてください。

金子:VCか銀行で位置付けが大きく異なります。VCは株主として企業にお金を投資し、銀行は貸付を行い債権者になります。

VCのビジネスモデルは、投資家からお金を集めて、それをどこかの会社に投資し、約10年ほどかけて投資先の企業価値を上げて、投資した時以上の価値で株式を売却できて初めて利益が出ます。10年間のVCの会社の人件費など諸々をカバーした上で、さらに投資家に対して一定程度の利益を返す必要があります。そのため、元本を3倍-5倍とかそれ以上の価値で回収しないと彼らのビジネスが成り立ちません。

そうなると、当然VCは投資する時に「本当に成長するのか」という視点で企業を選別します。

逆に言うと、VCが投資してくれるというのは「TOWNという会社は成長の見込みがある」と判断してもらえたことになると思います。

── そのような視点で見られているのですね。では銀行の場合はいかがですか?

金子:銀行の場合はVCとは異なり、「成長すること」より「貸したお金と金利がちゃんと返せるか」という点を見ています。そのため過去の実績や事業計画をみて、会社の安定性を判断します。銀行には国系と民間系がありますが、当然民間の銀行の方が厳しく審査をします。

TOWNは前回が国の銀行、今回が民間の銀行から融資を受けています。厳しい審査を通って融資をしてもらえているので「TOWNはしっかり考えていて安定している会社」というお墨付きをもらえたと考えていいと思います。

── なるほど。VCは「成長するかどうか」、銀行は「安定しているかどうか」を評価しているということですね。

【問2】上場について気になること 回答結果

<アンケート結果>
1位:どのような条件が揃うと上場できるのか(26.9%,7名)
2位:上場を目指す上で一番ネックなのは何か(23.1%,6名)
2位:なぜ上場を目指すのか(23.1%,6名)

上場の条件って?

── こちらは回答結果がバラけていますね。まず一番多かった「どのような条件が揃うと上場できるのか」についてお伺いしたいです。

金子:上場するために必要なことは主に2つあります。1つ目は「高い成長性」、2つ目は「ガバナンス」です。

「高い成長性」が必要なのは、東証や証券会社などは、上場がゴールではなく上場後も投資するに値する成長性を維持して欲しいと考えるからです。

TOWNのビジネスモデルの場合の「成長性」とは、新たに人が入ってきて、その人が売り上げに貢献して、エンジニアはプロダクトを開発して、それが市場にフィットして、そして人が定着して、また新たな人が入ってくる‥。このサイクルを繰り返していけるかどうかです。

ここから上場審査期間になるので、その実績がきちんと積めているか、それが予算通りにできているかが審査の1つのポイントになると思います。

例えばこの2年間全く採用できていない企業が「上場したら採用します」と言っても、誰も信用しませんよね。きちんと人を採用できて、その人が売り上げに貢献するか、プロダクトがちゃんと市場に受け入れられるか、予算通りに達成できているかという点を審査では見られます。

さらに、成長率としても30%程度の成長率を確保できているかというところが重要になると思います。

── 採用人数と売上の2つの数字がみられるということですか。

金子:分かりやすいのはそのあたりですね。その数字の裏側にはエンジニアやセールス、バックオフィスの役割や、組織として問題なく回っているかということがポイントになりますが、分かりやすいところでいうと「人が採用できているか」と「売り上げが伸びているか」が指標になります。

最もネックなことって?

── ありがとうございます。では2番目に多かった質問の「上場を目指す上で最もネックなこと」は何ですか?

金子:そうですね。ネックがその成長性という点で「良いこと言っても、それをちゃんと達成できるか」という点は当然大変なことなので、ここをきちんとクリアできるかはネックですね。

ガバナンスの点では、不正とか横領のような分かりやすい法律違反は当然防止する必要があります。先ほど予算の話をしましたが、例えば予算をものすごく高めに、いい加減に作ってしまうと、予算に基づいて株価は決まるため、当然最初の株価もものすごく高くなります。過去には上場直後に予算を下方修正して、問題になったこともありました。こういう場合は株主に怒られますし、株価が急落します。悪意がある場合は論外ですが、悪意なく適当な予算を構築してる場合、ガバナンスがきいていない、予算チェックができてないということになります。そういう意味でもガバナンスには幅広い意味合いが含まれるのできちんとしなければいけないですね。

なぜ上場を目指すの?

── 「なぜ上場を目指すのか」を選ばれている方も同率2位でした。永井さん、こちらにお答えいただけますか?

永井:「事業の継続性を高める」というのが最も大きな目的です。TOWNは全ての事業がサブスクリプションビジネスモデルなので、お客さんとしてはサービスが継続的に存在してもらわないと困りますし、安心して使えません。

先ほど金子さんが話してくれた通り、上場のためには厳しい条件を突破する必要があります。上場企業基準で条件をクリアすることで、事業の継続性を高めていきたいです。それがお客さんにとっても良い方向になると考えています。

メンバーにとっても上場を目指すというのは、例えばサッカーで言うとワールドカップを目指すみたいな、そういう高いレイヤーを目指して勝負することだと思うので、それを体験してほしいです。上場するタイミングの経験をメンバーに提供したいという思いもあります。

なので、お客さんにとっても、社員にとってもプラスになると思っています。

── ありがとうございます。「事業の継続性を高めるため」というのは全事業がサブスク型のTOWNならではだと思いました。

【問3】上場によって変化すると思うこと 回答結果

<アンケート結果>
1位:会社の社会的信用が上がる(61.5%,16名)
2位:会社の社会的認知が上がる(46.2%,12名)
3位:常に株主の意向に配慮するようになる(30.8%,8名)

── アンケートにはポジティブな選択肢とネガティブな選択肢を同数入れていたのですが、皆さん比較的ポジティブに捉えていますね。

永井:そうですね。上場を目指していて、これがネガティブに反応されていたらかなりショックなので、その点では嬉しいですね(笑)。

皆さんの回答をみて、社会的信用や認知が拡大することや、それによって採用が進むこと、そういったメリットをメンバーは分かってくれているんだなと思いました。

上場するとおそらく一番大きく変わるところは、株主が増える点です。会社が成り立つためには、お客さんと社員と取引先と株主というステークホルダーが必要です。会社が継続的に社会に存在するためには、そのステークホルダーが安定的に存在する状態が望ましいです。

なので、今まではお客さんを増やすことに集中していましたが、上場した後は安定した株主を増やすことも同じくらい重要になってきます。上場するにあたって信用が大きく変化するというのは、そこが大きいのかなと思います。

常に株主の意向に配慮するようにならない?

── 基本的にポジティブな意見が多いのですが、3位の「常に株主の意向に配慮するようになる」というのは、不安に感じているメンバーもいるようです。金子さんは、この点についてどのようにお考えですか?

金子:TOWNは創業者や社内メンバーがほとんどの株を持っています。そのため、上場後も多くの議決権を持っている状況ですので、現段階であまり不安にならなくて良いと思います。

また少し見方を変えると、基本的に株主は会社の価値をどんどん高めて株価を上げて欲しいと考えているので、目線は会社と同じであり、社外に株主が多いことはガバナンスという面でも有効だと思います。

── なるほど。どちらも良さがあるのですね。

【問4】上場によって最もメリットだと思うこと 回答結果

<アンケート結果>
1位:会社の成長を楽しめる(19.2%,5名)
2位:自分の働く会社の社会的信用度が上がる(15.4%,4名)
2位:自分のキャリアに有利になる(15.4%,4名)

── これも比較的回答がバラけていますね。
ちなみに私が個人的に一番メリットだと感じるのは「自分のキャリアに有利になる」という点です。私は採用広報としてTOWNに入社しましたが、「広報」という名前がつく職種は会社で一人目です。それが私にとっては魅力に感じました。上場する過程を採用広報としてだけでなく、IR広報など、一通り広報として経験してみたいなという下心があったりします(笑)。

永井:僕としても、上場することがメンバーのキャリアにとってプラスになってほしいと強く思っています。僕らの会社は営利団体なので、メンバーへも、お客さんへも、株主へも、取引先へも、会社に関わってくれた方々にリターンを返さないといけない。メンバーへのリターンという意味でも、キャリアでプラスになるようにしなければいけないと考えています。

── 自分自身の成長もそうですし、「会社の成長を楽しめる」を選ばれている方も多いですね。

永井:そうですね。もしかしたら「楽しまないとやってられない」というのもあるのかもしれないですね(笑)。

大きい会社の場合は人材が豊富ですので、一人ひとりの社員は「この領域の仕事だけをやっていれば大丈夫」となります。しかし先ほど島津さんが話してくれたように、上場を目指すスタートアップの場合は、自分の担当領域以上のことをやらなくてはいけない状況が、会社の成長過程で確実に出てきます。

採用広報として入社してIR広報までするって、普通はほぼ考えられません。しかし成長過程であればそれもやらないといけない状況が起こります。「誰かがやらなければいけない」となると、その領域で一番力を発揮できる人が選ばれて、そこで求められる仕事が発生します。そういうことを醍醐味と感じてもらえると嬉しいです。

── そうですよね。会社が大きくなるにつれて、自分のできる業務の範囲も広がるし、できることの規模も大きくなる。それが私はとても魅力だと思います。

【問5】上場によって最も不安に感じること 回答結果

<アンケート結果>
1位:上場がゴールになってしまう(30.8%,8名)
2位:常に株主の意向に配慮する必要がある(19.2%,5名)
3位:社内規定が厳しくなる(11.5%,3名)

上場がゴールになってしまわない?

── 「上場がゴールになってしまうのではないか」と懸念している方が多いようです。永井さん、いかがですか?

永井:「上場ゴール」を「上場のタイミングで最も時価総額が高い状態を狙うこと」だとすると、そもそもTOWNのビジネスモデル自体が、上場ゴールを狙えるビジネスモデルではありません。業績の浮き沈みが激しいビジネスモデルではないので、むしろ狙う方が難しいです。

それに先ほど金子さんが話していた通り、TOWNには社内持ち株制度があるので、上場ゴールを狙うと株主になった社内メンバーが損をしてしまいます。もっと言うと、一番損をするのは僕という構造になっています。なのでまず上場ゴールは狙えません。

上場後のビジョンって?

── それでは最後に、上場後のビジョンを教えていただきたいです。

永井:現在のビジョンである「日本を代表するサブスクリプション・テックカンパニーを目指す」ということは変わりません。先ほどお伝えしたように、TOWNは全ての事業がサブスクリプションビジネスなので、上場することで一層事業の継続性を高めて、今以上にお客様から信頼される会社にしたいと考えています。

ビジョン自体は変わりませんが、上場することによって、できることの幅や規模は変わってきます。上場すると一番大きく変わるのが、資金調達の選択肢が増えることです。今の会社の信頼は僕個人の信頼と紐づいているため、資金調達するときは僕個人の信用の範囲内になってしまいます。しかし上場すると会社自体の信用に置き換わるので、資金調達の選択肢が増えます。

── 調達できる金額が大きくなるということですか?

永井:そうですね。新しい事業に挑戦する時に、今までは自己資金やVCから調達していましたが、上場すると市場に対して「こういう事業をやるので投資してください」と求めることができます。あとはM&Aですね。企業を買収する時も、市場や金融機関から投資してもらうという選択肢も選びやすくなります。なので上場した後は、上場前よりもビジネスの幅が大きく広がります。

── 「ビジネスの幅が広がる」というのは、具体的にどのようなことをするのですか?

永井:今ある事業への投資も増やしますし、今後は事業を増やしていくことも必要になるだろうと考えています。

決まったセグメントだけを攻めていると結局は頭打ちになってしまうので、狙っていくセグメントをどんどん増やしていって、新しい事業を創造していくということが必要になります。

社内では具体的な数字で「2025年 企業価値◯◯億円(社外秘のため伏せ字)」という事業計画を立てています。もうこの数字だけでも高い目標ではありますが、実現不可能ではないと思っています。実際に去年やもっと以前から考えると、すでに僕らは成長しています。その成長過程で積み上がっていたノウハウを生かしていけば、さらに目標に到達できると考えています。

── そうですね。上場とその後の事業拡大を目指して、私自身も会社と一緒に成長していきたいと思いました。

今回の対談を通して、資金調達や上場に対してメンバーがどのように感じているか分かりましたし、永井さんと金子さんにご説明いただくことで、メンバーの疑問も解決できたのではないでしょうか。本日はありがとうございました。

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島津 由
TOWN株式会社で広報をやっています。「TOWNの魅力を伝えたい!」と日々奮闘中。

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